頸部の痛み、起立困難、上目遣いで来院

頸部の痛みや起立困難、震え、上目遣いを主訴に来院されました。
他病院様からの転院で当院を受診いただきました。

来院時内科療法をスタートし、安静治療・疼痛管理・バンテージ療法を開始しました。
内科療法での完治は難しく、スクリューやピンを用いた外科手術(腹側アプローチ)による治療へと移行しました。

外科治療後は、安静療法を継続しています。
安静療法は、飼い主様にもワンちゃんにもストレスを感じるものになります。
病院スタッフも含め、三人四脚で治療を継続しています。

術後は少しずつ症状が改善し、今では走り回っています。

環軸椎不安定症(環軸亜脱臼)とは?

環椎(第一頸椎)と軸椎(第二頸椎)からなる環軸関節が不安定になり、脊髄の損傷が起こる疾患です。
環軸関節は様々な靭帯や骨により保たれており、頭頚部の旋回運動を担っています。
この構造が不安定になることにより、痛みや起立困難、四肢の麻痺や呼吸異常など様々な症状が認められます。

環軸椎不安定症の原因は?

先天性の原因
若齢の小型犬に好発します。
骨の奇形や靭帯の欠損、椎体の結合不全などで発生します。
後天性の原因
交通事故や落下による外傷が原因です。
骨折や靭帯損傷により発生します。

環軸椎不安定症の症状は?

初期症状
・首の痛み
・顔~首にかけて触るのを嫌がる
・運動量が低下する
・急に鳴く

悪化すると?
・首を挙げれない
・動かない
・下半身の麻痺
・呼吸困難

骨と骨の関節の不安定さから生じる病気です。
近くには脊髄が走っており、ちょっとしたことで急変を起こします。
呼吸機能、循環機能、体温調節機能などをつかさどる神経も多く、様々な症状を認めることもあります。

異変がある際は、少しでも早く病院へ

ほとんどが生まれつきの靭帯形成異常で、半数以上が1歳未満で初期症状を認めます。
成犬になって起こる場合もありますが、その多くは事故などの外傷で起こります。

 

環軸不安定症の好発品種は?

・チワワ
・ポメラニアン
・ヨークシャーテリア
・ダックスフント
・マルチーズなどの小型犬種

中型犬以上でも認められることがあります。

※猫ではほとんど報告がありません。
 

環軸不安定症の診断は?

画像検査が必須になります。

・レントゲン検査、CT検査
・MRI検査
亜脱臼の際は、レントゲンだけでは診断できず、CT、MRI検査が必要になるケースもあります。
レントゲン、CTは骨の精査、MRI検査は靭帯などの柔らかい組織の診断に用いられます。


※患者の取り扱いには細心の注意が必要です。
検査時にも注意が必要です。
過度に、首を刺激してしまうと症状の悪化につながることがあります。

また、MRI検査には全身麻酔が必要となります。当院では、必要に応じてMRI検査をスムーズに紹介することが可能です。麻酔についても、リスクをしっかりと評価したうえでの紹介となります。
 
千葉県印西市
theGreen施設内にある動物病院です。
犬・猫をはじめ、小型哺乳類、鳥類、 爬虫類、両生類の診療も行っています。
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