鼠径ヘルニアってどんな病気?

鼠径部(足の付け根)の隙間から、お腹の中の臓器が飛び出てしまった状態を指します。
飛び出してしまう、代表的な臓器として腸管や子宮などがあげられます。
今回の子は、子宮が飛び出てそこに膿が溜まってしまい、戻らない状態となっていました。
子宮蓄膿症は緊急手術を要する病気ですので、迅速な対応が求められました。


鼠径ヘルニアの原因は先天的なものと事故などによる後天的なものに分かれます。
生まれながらにして持っている子でも、生涯問題ないこともありますが、腸管などが出るようになると臓器が壊死することもありますので注意が必要です。

ヘルニア孔の大きさにもよりますが、一般的には外科手術が推奨されます。
 

子宮蓄膿症とは?

子宮蓄膿症は子宮に膿が溜まってしまう病気で、未避妊の犬猫で起こります。
子宮に溜まった膿が全身に回ると、多臓器不全などの合併症を引き起こし亡くなってしまうことがあります。
 

どんな症状?

○陰部から膿が出ている
○お水をよく飲む

○元気・食欲がない

子宮蓄膿症は大きく「開放性」と「閉塞性」に分けられます。
「開放性」では陰部から膿が出ているの初期の段階ですぐ気づくことはできます。
しかし「閉塞性」だと陰部から膿が出ないので、重症になるまで築かないことが多くあります。
 

2ヶ月前から陰部から出血。昨日から元気、食欲がない。で来院。

今回来院した子は陰部からの出血と、元気食欲がないを主訴に来院されました。
実際病院内でも陰部より出血があり、元気もなくぐったりしている様子でした。
また、左側鼠径部に10cm以上の腫瘤のようなものもありました。

血液検査では白血球は正常範囲内なものの、CRPという炎症マーカー(体内での炎症の有無を確認する数値)が測定できないくらい高値という結果に。

超音波検査では子宮内に液体貯留を認め、子宮は明瞭に描出されました。
また、鼠径部の腫瘤様物内にも同様に拡大した子宮を認めました。

飼主様に子宮蓄膿症が疑わしいことをお伝えし、緊急的に卵巣子宮摘出術を実施することになりました。

治療方法は?

根本治療としては、内科療法・外科療法に分けられる。
内科療法:ホルモンの注射を注射する。
     一時的には改善しますが、根本治療ではありません。
外科療法:手術で卵巣と子宮を摘出します。
     原因臓器を取り除くため、根治できます。

まとめ

子宮蓄膿症は基本的に緊急性の高い疾患のため、同様な症状があった場合は病院に相談してください。
早めの受診や治療で予後も変わってきます。

また、鼠経ヘルニアは緊急的な疾患ではありませんが、今回の子の様に他の病気と組み合わさることもあります。
大人になってもなくならなかったり、ヘルニア自体がかなり大きい場合は手術をお勧めします。
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